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 女性らとの性行為を隠し撮りし、その動画のネット投稿を繰り返していた30代の男が今年3月、わいせつ電磁的記録記録媒体陳列とリベンジポルノ防止法違反の罪で有罪判決を受けた。兵庫県警は判決確定後も、さらに8人分の被害を裏付けた。量刑は重くならないが、立件した訳とは――。

 神戸地裁判決によると、男は2017~19年、10~30代だった女性8人との性行為の様子を撮影し、その動画を女性の顔がわかる状態で動画投稿サイトに投稿した。判決は今年3月9日付。男は控訴せず、懲役3年執行猶予5年、罰金100万円の有罪判決が確定した。

 県警によると、被害に遭ったのは、出会い系アプリを通じて男と知り合い、ホテルに呼び出された女性たち。男はホテル室の壁に小さな絵画を掛けておき、絵画に開けた小さな穴からスマートフォンで隠し撮りしていた。近くで注視しないと、スマホのカメラに気づかないほど巧妙だったという。

 県警は判決が確定した後も捜査を続けた。無料通信アプリ「LINE(ライン)」「カカオトーク」のやりとりを解析するなどし、さらに8人の被害を裏付け、書類送検したという。

 新たに複数の被害が発覚しても、すでに判決が出ていることや全体として一つの罪として考えられるため、新たに罪に問われたり量刑に影響したりしないとされる。

 ある捜査関係者は「容疑者をより重く処罰するためではなく、被害者保護のための捜査だった」。隠し撮りされた動画がネット上にさらされていることに気づかない被害者も多い。「被害を知らせてあげれば、サイトに削除要請するなどの対策もとれる」と話す。

被害相談「死にたいと思う人も」

 男が投稿していたのは、海外に…残り:511文字/全文:1202文字


(出典 www.asahicom.jp)


(出典 www.asahicom.jp)


2020年10月26日 13時20分
https://www.asahi.com/articles/ASNBV3TYBNBCPIHB005.html?iref=comtop_7_02